仕事の進め方3:マーケティングステップ1〜3

仕事の進め方マーケティングステップ13の内、今日はステップ1〜3を説明していきたいと思います。本日ご紹介するステップは、マネージャーや部門長レベルの人間が行うことが多く、時間も難易度も非常に上がってくる部分です。

戦略を設計するために、最も重要なフェーズで、ここがぶれてくると、後の工程でのメンバーの士気が下がってしまったり、達成したとしても思っていた成果と異なる結果が待っている、、、なんてことにつながってしまいます。

上流工程が何をしているのか、もしくは、上流工程をやることになった方は何をしたらいいのかの参考になると幸いです。

 

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1.世界観の設定

なにかのプロジェクトを実施する時、最も大切なのが、この世界観の設定です。商品やサービスを世の中に提供することで、どのような世界を・どのような価値を感じてもらいたいのか。そして、商品やサービスを提供された側に、どんな行動を起こしてもらいたいのか。その策定を行うのがこの世界観の設定です。

特に近年、便利な世の中になってきて、どの商品やサービスも均質的なクオリティを提供することができるようになってきました。その中で差別化できるのが、この世界観なのです。

ただのスニーカーではなく、allbirdsのようにサステナビリティを感じさせるような商品であったり、美味しいケーキではなく、哲学を感じるようなMr.cheesecakeのようなプロダクト設計が重要になってきます。

 

また、世界観を設定することで、すべてのオペレーション部分が統一されてきます。飲食店の世界観を決める時に、大衆居酒屋のようなアットホームな世界観を目指す場合と洗練されたおしゃれなカフェの世界観を目指す場合だと、スタッフさんのコミュニケーションも変わってくるのは想像できるのではないでしょうか。そういったことが非常に重要になるのです。

まずは、世界観・コンセプトをしっかり設定し、各人が行動をするときの指針を決めていくことが重要です。

 

2.目標の仮設定

世界観の設定を行ったあとで、仮の目標を設定します。世界観の目指す上で、市場的なシェア率はどれくらいを目指すのか・購入の頻度はどの程度高めるのか・商品を受け取ったあとで起こす行動は何を求めるのかなどです。

ここで仮の目標としているのは、3.の目標設定のための現状分析と妥当性の検討を実施する前の、あくまで1人称的に考えたものだからです。しっかり現状分析と妥当性を検討し、世の中にとって意味にある目標にしていく必要があります。

一旦、仮でいいので、こういう目標を設定するのがいいのではないかと決めておくことが重要です。

 

3.目標設定のための現状分析と妥当性の検討

最後に、目標設定のための現状分析と妥当性の検討を行います。仮でおいた目標が良いものであるのかしっかり練り上げるフェーズです。マクロ環境の分析(PEST分析・5force分析など)を行ったり、ミクロ分析(3C分析など)を行ったりしていきます。また、競合調査やベンチマークすべき他社の事例などの収集を行い、目標設定をより具体化していきます。

ただし、ここで大切なのが、今の状況を分析するだけでなく、未来の姿も想像しながら目標を設定することです。例えば、2020年の今日、UberEatsは当たり前のような世の中になっていますが、2018年にこのような世界が当たり前になると想像できたでしょうか。技術的な進歩や特異点などを加味し、未来を想像していくのが非常に重要なのです。

 

上流工程ほど、抽象的ですが、その抽象的な事象を数値や言葉などで言語化することが非常に重要です。

 

以上、難易度の高い上流工程部分の解説でした。この部分ができるようになると、世の中を作って行く感覚を特に感じることができて面白みも出てくると思います。